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【旅】 クロアチア縦断① ~概要~

跳ねる柑橘です。

これまでの旅の経験から、面白い話などを書いていきたい。ということで、旅シリーズを書くことにしました。
第一弾は、私の旅経験で現状最高峰である、クロアチア縦断からです。今回はまず概要です。

 

※このブログはWordpressに引っ越しました。
今後はこちらをご覧ください。

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(目次)

 

 

 

 

 

クロアチアとは

クロアチア共和国は旧ユーゴスラビア諸国のうちのひとつで、その中では比較的経済発展が進んでいる国です。2013年にEUに加盟しましたが、まだユーロは導入されていません。

地理

バルカン半島の北西部にあるひらがなの「て」みたいな形の国土の国です。
首都は北部にあるザグレブ

北西の半島がイストラ半島(イストリア地方)、
北東の内陸部をスラヴォニア地方、
南部の細長い部分をダルマチア地方、
その他(!?)を中央クロアチア地方と言います。

周辺国は、西はアドリア海を挟んでイタリア、東にボスニア・ヘルツェゴビナ(BiH)やハンガリーセルビア、南にモンテネグロ、北はスロベニアがあります。

そのためいくつかの国と一緒に回るのにもオススメの国です。「地球の歩き方」などの観光ブックではスロベニアとセットで1冊ということも多いです。

 

観光地

都市だと首都ザグレブ、リエカ、スプリト、ザダル、ドブロヴニクなど。
特に旧都市国家の遺跡や旧市街は世界遺産であることが多いです。自然では自然遺産のプリトヴィツェ国立公園やイストラ、スラヴォニアの自然ですね。アドリア海には島もたくさんあり、夏には海水浴もできるようです。スポーツ観戦も楽しいようで、サッカーとハンドボールが人気です。
あと格闘家も結構有名ですね。元格闘家のミルコ・クロコップクロアチア出身。
このクロコップってのは英語のリングネームで、元警官だから「クロアチアの警官("Cro"+"Cop")なんだとか。本名はフィリポヴィッチさんだそうです。

 

移動

クロアチアへの行き方ですが、空の玄関口はザグレブの空港です。
日本からですと、私が行ったときはまだ直行便や日本の航空会社の便は限られており、また高価でした。いまは各社がドブロをCMに起用したりしてるので、ツアーも直行便も増えているのではと思います。

国内の交通は、車ですと高速道路もありますし、国道が主要都市を結んでいます。これらを走る高速バスで移動することもできますし、主要都市間には鉄道もあります。
空港もザグレブ、リエカ、スプリト、ドブロヴニクなどにあるので、「時間がない!」という方は空路がオススメです。
リエカ、スプリト、ドブロヴニクなどには大きな港もあり、イタリアなどとフェリーやクルーズ船でつながっています。

 

ことば

言語はクロアチア語ですが、観光地ではまずどんなお店でも英語が通じます。
バス停でたまたま知り合ったお孫さんと散歩していたおばあさんも英語が出来たので、かなり英語が浸透していると思います。英語さえできれば旅行に不便はしません。

クロアチア語は、こんにちはとありがとうしか使いませんでした。
「こんにちは」"dobar dan"(ドバル ダン)
「ありがとう」"hvala"(フヴァラ)です。
スーパーもこれで乗り切りました。 

クロアチアに行った理由

私は、2014年3月に一人でクロアチアを縦断しました。クロアチアに行った理由ですが、3つあります。

①あんまメジャー過ぎずでも面白そうなとこが良い

②指導教官の先生が旧ユーゴ国は面白いって言ってた

③「紅の豚」が好きでアドリア海を見てみたかった

以上3つの理由から、イタリアではなくクロアチアになりました。
あとモドリッチが好きっていうのもあったかも。笑

 

国内は縦断の際はバスで。南端のドブロヴニクからザグレブに帰る際に国内便の飛行機に乗りました。バスはまあ普通にバスですが、乗り心地も良く快適でした。あんまり英語での伝達はイマイチでしたが、問題なかったです。

ざっくりとした印象

クロアチア周辺諸国とを実際に見て比較したわけではなく、私のイメージと偏見に基づくものです。

基本的な雰囲気

都市は、場所ごとに色々です。でもどこも好印象。
ザグレブは、旧ユーゴというか東側というか、「色のない町」の雰囲気が残っていて、その中に伝統的なクロアチアの色遣いと現代っぽいカラフルさがあります。聖マルコ教会などはとても可愛らしいですし、マーケットやイェラチッチ広場とかはザ・ヨーロッパって感じのにおいです。

私は好きです。

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ザグレブ 聖マルコ教会。真正面の位置に中国人団体がずーっといて、待っていたんだけど時間が無くなってきたので投げやりに撮ったら歪んでるー…の図)

 

ダルマチア地方は石灰岩の岩場オリーブの木、そして青いアドリア海と、ステレオタイプのギリシャエーゲ海、地中海のイメージみたいな世界が広がります。
アドリア海沿岸の町は旧都市国家なので、各都市の旧市街にはローマ時代の城壁や建物跡が残っています。一番立派なのがたぶんスプリトディオクレティアヌス宮殿でしょう。

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スプリトディオクレティアヌス宮殿内の鐘楼からアドリア海を臨む)

 

ドブロヴニクの旧市街も都市国家「ラグーサ共和国」だった場所です。
ちなみに当ブログのヘッダーにある画像は、ドブロヴニク旧市街を、近くにある「スルジ山」の登山道から撮ったものです。

私はバスで縦断したのですが、この風景の変わり具合が一番感動しました。
ザグレブの灰色の街に残る赤白と、新しく色づいている色…という風景から、針葉樹の森に入り、雪解け水であふれるプリトヴィツェを通り、森を抜けると、あらわれる荒涼とした石灰岩とオリーブの低木…そして先に輝く紺碧のアドリア海!!!
本当、身震いですよ。これは。飛行機でブーンじゃ味わえない。

 

ネクタイ発祥の国

クロアチアの代名詞は赤白の市松模様ですが、それとは別に「ネクタイ」があります。
ネクタイはスペイン語で「Corbata」、英語で「Cravat」といいますが、これは「Croatia」や「Hrvatska」(クロアチア語で「クロアチア」)から転じた言葉です。
ネクタイはもともとクロアチアの騎士が身に着けていたネッカチーフが由来で、クロアチアはネクタイ発祥の地なわけです。手ごろな値段のものからすごい高級志向のお店まで、ザグレブにはネクタイ屋さんがいくつもありました。
ノーネクタイブームが進む昨今ですが、オシャレなネクタイがいっぱいあったので、おめかし用のお土産におすすめです。

食べ物ですが、イタリア料理の影響はかなりあります。というか、ピザとジェラートとパスタにあふれています。笑
カフェも盛んで、港や旧市街のど真ん中、路地裏など至る所にカフェがあります。

クロアチアならではというと、まずザグレブ風カツレツ」が有名です。ピカタのような薄切りの肉がパリパリの衣で包まれた逸品です。

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ザグレブで食べたカツレツ。美味しいけど、絶品かというと…美味しいです!)

イストラ半島や北部は、北のスロベニアもそうなのですが、トリュフはちみつが有名です。トリュフのはちみつ漬けとかいうよくわからないものも売ってました。

ダルマチア地方は海産物が有名です。特にカキが有名らしいですが私はカキはカキフライしか食べられないので避けました。またシーフードリゾットなど、海産物を使った料理で人気のお店が各都市にあります。
クロアチア第二の都市スプリトでは、旧市街の中にある海産物の市場が観光スポットになっています。ヨーロッパとは思えないほど生臭かったのを覚えています。笑

またワイン造りも盛んな国です。が、銘柄などは全て忘れ去りました。笑
あとから勉強したところによると、アメリカで人気のジンファンデルのルーツになる品種があるとか。だからか断定して良いかはわかりませんが、赤ワインはハーブやプラムのような独特の香り、白ワインもアプリコットみたいな強めのアロマがありました。

治安や風紀

私が恵まれていただけかもしれませんが、非常に治安が良かったです。夜に歩いても、変なとこ行かなければ問題なし。風紀というくくりで良いかわかりませんが、ザグレブ歩きタバコが非常に多かった。

アジア人一人で歩いていると若干注目を浴びますが、近年日中韓の観光客が激増しているらしいので、アジア人観光客という存在にはクロアチアの人々ももう慣れているようです。

ディナモ・ザグレブのサポーターみたいな連中に若干絡まれましたが、「俺はモドリッチマンジュキッチも好きだぜー」みたいなこと言ってたらハイタッチで事なきを得ました。笑
幸いにしてアジア諸国で遭ったようなぼったくりやそれまがいのものには出会いませんでした。それでも最低限の注意はすべきでしょう。

物価

安くないです。

私は航空券代も含めて30万の予算で縦断しました。結果的に、最後に自分用にネクタイを買うのにクレジットカード使ったので、厳密にはこの予算をオーバーしましたが…。ホテルには極力泊まらず、ユースホステルと、「ソベ」と呼ばれるアパートメントホテルに泊まりました。ご飯も、レストランでの食事は「これは食べたい!」というものに限定して、他は地元のパン屋さんやファストフード(カット販売のピザ)やマーケットで売っていた果物などを買っていました。

余裕のある旅ではないけれど、極貧にもしたくない、というよくわからない基準。

パン屋さんのパンも、スーパーで買った謎のヨーグルトも廉価で美味でした。が、レストランなどで食べる際の値段は、欧米諸大国とそんなに差がなかったと思います。
お財布的にはなめてかかると痛い目を見る国です。笑

おわり

概論としては以上です。

クロアチア一国でも周辺諸国との合わせ技でも行きやすく、また東欧の影響や都市国家時代の名残、バルカン半島らしさなど、色々な要素を持っている魅力的な国です。ロマンチック一辺倒ではなく、90年代まで続いた旧ユーゴの内戦の爪痕も残っており、湧き上がる感情も色々なものがあります。そういった意味でも、とても魅力的な国です。

 

これから、滞在した地域毎の記事も書いていきますので、ご参考になれば幸いです。

では、Hasta próxima!

 

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